『GSX-S750』のように、オイルフィルターとマフラーの空間がないバイクで、初めて自分でオイル交換をする方へ(未経験者限定)

スポンサーリンク
スポンサーリンク

私のようにならないために

オイルと一緒にフィルターも交換する場合、カップレンチをセットし、そこへラチェットハンドルを入れて回すのですが… 入るわけないやろ!というくらいGSXにはクリアランスがありません。

初回点検の際にはショップへ依頼したので、その時「こんな狭い中でどうやってやるんや?」との疑問を解消するため作業をチラ見しておきました。

すると、アンダーカウルを外す事もなく、普通にカップレンチを放り込んでやっているではないですか。

「ふ〜ん、普通にできるんや」と思ったけど、いざ3,000km走り、自分でオイル交換をしようと、GSX用にとわざわざ買ったKTC製のフィルターレンチを突っ込んでみると回せません。

仕方ないのでKTCより全高が低いデイトナのカップを買ってみました。

これ、真ん中のネジを切ってあるところがミソで、フィルターを外す際に毎回カップにめり込んで外れないんですよね。

そこへボルトを入れて締めていけば押されてポンとなっていて、これはいいと思ったのですが、これでも全高が高く使えない。

どうしたものかとサービスマニュアルを見直していたら、何やら専用工具とかって書いてある。

「なるほど。クリアランスが無いのでそんなんがいるんや。ショップもそれを使ってたんやろう」と納得し、次回、6,000kmの交換時までフィルターは交換せずにそのまま使う事にしました。

で、注文したんですが、取り立てて普通のカップレンチでヘッドの形状が違うだけ。製品番号しか書いてないので、まさかこんな形状とは思ってもみませんでした。

しかも、素材の違いから安っぽい感じがするし、柔らかそうな金属って感じなので強度も大丈夫かと思いつつ、まあ、こんなもんだろうと試しにセットしてみると…

何で回すん?という疑問が。このヘッド形状だとコンビネーションレンチを使う仕様になっている。

なるほど、ようやくAmazonで買ってから1回も使った事のない、怪しい中華製コンビネーションレンチの出番がやってきたんやね。(本当に、一度も使った事がありません。なので、購入は慎重に検討された方が無難です)

しかし、この純正工具だと、これもデイトナと同じくトルクレンチを使うためにはソケットが必要で、結果、全高が高くなって使えません。

という事で、めでたくフィルターレンチばかり揃ってしまいました。
そんなに高くはないけど、正直、ムダです!

64mmは、ヤマハ用の物です

で、実際にどれを使っているんですかって、話

一番最初に弾かれたKTCでも、やり方次第では使える事がわかりました。というか、最後にトルクレンチで締めるにはKTCしか使えないんです。

デイトナは外す時にはいいのですが、トルクレンチを直接差し込めないのでソケットが必要になり、そうすると全高が出てしまい使えません。

なのでKTCでやっているんですが、手順的には

  1. まず最初にオイルフィルターにカップレンチをセットします。
  2. ラチェットレンチをマフラーとフィルターの隙間からセット。
    (この時、差込角が合わなければカップを差し替えるか、ラチェットを抜いて、ヘッドをギアフリーの方向へ回して角度を調整します)
  3. 一度だけハンドルの稼働範囲内でフィルターを緩めます。
    (二度、三度緩めると抜けなくなります。絶対に一度だけ)
  4. 手でラチェットのギアがフリーになる方向(フィルターを締め付ける方向)へカップレンチごと回して戻し、ラチェットが抜けるスペースを確保します。(2の状態に戻します)
  5. ラチェットレンチを先に抜いて、フィルターを手で緩めて外します。

セットで緩めるのは1発だけ

とまあ普通なんですが、オイルフィルターとマフラーの間でラチェットレンチが稼働できるスペースがギア3枚くらいなので、その空間で作業しないと外せないとわかりました。

その稼働範囲でラチェットレンチを差し込むので、差込角が合わない場合、カップの角度を変えるか、ラチェットレンチを何度か抜いてヘッド角度を調整して進入しなければ入りません。

あと、最後までラチェットレンチを刺したまま外す方向へ回したり、二度、三度と緩めてはギアフリーで戻すなんて事をすると、ますますフィルターとマフラーの空間がなくなり、最悪、ラチェットレンチが回らなくなって抜けなくなり、どっちにも進めない状態になります。

それとラチェットを抜こうと、うっかりハンドルを回してしまうのもご法度です。フィルターを戻す時は手でカップごと締める方向へ回さないと、ハンドルの可動域でラチェットを抜く事ができなくなります。

カップフィルターとラチェットのセットで緩めるのは1発だけと肝に銘じましょう。

はい、はい、私そうなってしまい、しばらく途方に暮れちゃいましたよ。なんとか隙間から先の細いものを突っ込んで、ギアの方向を切り替えて事なきを得ましたが、最悪、マフラーを外さないとどうにもならなくなりますのでご注意ください。

やはりKTCはいいもの作ってますなぁ

そこそこ手が入っていく250ccクラスのバイクならこんな問題は起きないのですが、マスの集中化という事で、何でも真ん中に集めてくるので、GSXに限らず大型バイクは工具が自由に動けるスペースがありません。

KTCのカップレンチは一見すると全高が高く、この数ミリが使えなかったりするんですが、ラチェットハンドルのヘッドがそのまま入るので、結果的にはこれが一番全高が低くなりました。

また、トルクレンチを使わない場合の締め具合もサービスマニュアルには記載されていますが、毎日作業をしているなら手トルクもありでしょうけど、DIYメンテでは何ヶ月も空いて久しぶりにする事が多いので、できればトルクレンチで締めたいと思っています。

基本的に、私も含めて素人は締め過ぎが多いので、エンジンに対して締め付けるフィルターやドレンボルトは「やっちゃった!」となると修理代が高くつきます。

かといって、年に一度も校正に出さない素人が所有するトルクレンチの精度ってどうよ!という意見もありますが、そこまでシビアな数値を求めている訳ではなく、あくまでも締めすぎないための保険として私は使っています。

そう、何度も、何度も、R25ではボルトを折ってきたので、これだけは自信を持って言えます。

高額なトルクレンチでなくとも、しっかりとしたメーカーが作っているなら、あとは精度の問題だけです。誤差の範囲が広いなら、少し低い目にセットして締める方が、手トルクよりはるかにマシです。

オイルフィルター交換の際には、締めすぎ防止のためにトルクレンチを使いましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
DIYGSX-S750
スポンサーリンク
Tandem 819をフォローする

タイトルとURLをコピーしました