『レギュレータパンクから2年半』バイク電装カスタムがもたらす影響とは?

スポンサーリンク
スポンサーリンク

事の始まりはこれが原因

私のR25は、購入してすぐにヘッドライト・ナンバー灯・ポジションランプをLEDに交換。
そしてグリップヒーター・ドライブレコーダー・ETCをDIYにて増設。
あと、ウィンカーポジションや車体各所にLEDライトを取り付けてなんて事をやった訳です。

おかげで素人ながら配線加工やリレーについての知識とともに、車体には写真のように怪しい配線も増え、それを収めるために配電盤まで取り付けてブレーカーのような状態となっていました。

この状態で走り続けて23,000kmを超えた頃に突然レギュレータがパンクしたのです。

そして、レギュレータを交換して半年後にまたもや電圧が不安定になり3度目の交換に。これはどう考えても異常な事態で、ここから充電電圧に悩まされる事になりました。

なぜ、何度もレギュレータがパンクする?

最初に故障した時、その原因を探るためにググっていたところ、こんな文章が目に入りました。

「レギュレータが故障する原因」

メーカーのサイト等を調べても、メーカーに直接質問をしても、明確に原因を教えてはくれません。時には「半導体による無接点制御なので、基本的に消耗する事はない」などの返答がくる場合もあるそうです。

しかし、実際にはレギュレータは故障(パンク)するんです。人によっては3車種所持していて各一回ずつ故障を経験した方もいらっしゃいます。「偶発的な症状・・」という説明を真に受ける事はできません。実際には、パーツ交換をすると改善される場合がほとんどなのですから。

あと、レギュレータの故障(パンク)は大排気量車より中小排気量車に多く発生している事。シートカウル内という換気されにくい場所に取付けられている事。改良型と言われるものはヒートシンクが追加されている事がわかっています。

このことから考えても、「レギュレータの故障の原因は熱である」ことが簡単に予測できますね。

レギュレータが余剰電力を熱に変換したあと放熱している事は上記説明にも書いていますが、この時の冷却方法は空冷です。熱を受け取るのはシートカウル内の空気ですが、積極的な換気対策はされていません。

よって、レギュレータからの放熱が続くとカウル内の温度はどんどん上昇するでしょう。そうなると、 レギュレータの放熱効率がどんどん悪くなり、排出できない熱がレギュレータ内に溜まります。

そして、熱が溜まり続けると、最終的には半導体の耐熱温度を超えて壊れる結果となるのです。 また耐熱温度を超えないまでも、それに近い状況が頻繁にまたは繰り返し発生すれば少しずつ劣化し、最終的に故障する事は十分考えられます。

高回転域を使う頻度の高い中小排気量車の方が故障が頻発するのも納得できますね。

スーパーナットバッテリーホームページより引用

これはスーパーナットバッテリーを販売する、南信貿易さんのショップ「バッテリーストア.com」からの抜粋です。

レギュレータは熱に弱いのか?

この写真が2020年4月に交換した状態のもので、左がエンジン始動前。右が5000回転まで上げた状態の電圧です。サービスマニュアルでの規定値は5000回転で14.1〜14.9V。なので、交換直後は全く問題がなかったのです。

その後、9月あたりから充電が安定しなくなりました。わずか5か月で今度はなんだ?と思ったのですが、交換直後の電圧が出なくなったのです。

エンジンを始動して回転を上げても13.8Vしか出ない。どこかにリークしているのかと疑いましたが、最初に出ている状態と車体は変化なしなのでそれはあり得ない。

ここから電圧の悩みを抱え、原因を探しながらその都度、電気の専門家でもない超素人のDIY日記としてレギュレータが熱に弱いという視点に立って記事も書いてきましたが、時にはそうじゃないというご意見もいただきました。

また、レギュレータにはMOFSET型という、熱に強い形式があることも知り流用しようかと考えた事もありましたが最終的に選択した方法は、できる限り車体をノーマルに戻すという事でした。

2020年12月にジェネレータとレギュレータを交換

インドネシアから輸入代行を使って、正規の半額でジェネレータとレギュレータを手にれて交換しました。予想通り、ジェネレータなんてまだまだ数年使えるレベルの状態でしたが、電装カスタムがバイクに与える影響を調べるためにも、全てをリセットする事にしたのです。

同じ頃、2020年11月にGSX-S750を納車。この車両にもドラレコと電圧計を取り付ける予定だったので、電装カスタムによる使用電流の極端な変化がないよう、ポジション球とナンバー灯をLEDに交換して消費電力差を-3.7Wに収めました。

消費電力GSXノーマルLED&アクセサリー消費電力差
ヘッドライト55W55W(PIAA)0W
電圧計2W+2W
ドラレコ2W+2W
ポジション球 T105W1.15W-3.85W
ナンバー灯 T105W1.15W-3.85W
消費電力差65W61.3W-3.7W

電圧が不安定だったR25も同様に不要な電装は外し、ヘッドライトもハロゲンに戻してできるだけノーマルに近い状態にして2台を比較したのです。

さて、現在のR25の状態は?

最初のレギュレータパンクが23,000kmほど。現在のR25は46,000kmを超えました。ほぼノーマルに近い状態に戻した交換直後は14Vを超えていましたが、現在のエンジン始動前の電圧は12.8Vで走行中は最高で13.8V。ここのところは13.5V〜13.7Vと、あまりいいスコアではありません。

エンジン始動前は12.8Vほどあり、バッテリーの状態としては7〜8割ぐらいの性能は保っているのでセルも元気に回ります。走行中の13.5Vでも一応バッテリーへの充電は行えるのでなんとか持っているんだと思います。

一方、R25とほぼ同じ期間を走行したS750は現在17,000kmを超えました。エンジン始動前が12.8V。走行中は新車の時と変わらず14.1Vを表示しています。

この違いを考えてみるとレギュレータの性能の違い、またバッテリーの差(S750は純正品)などがあると思いますが、やはり電装カスタムをするにしてもできるだけノーマル状態に近い方がバランスを崩す事なく車体を長く維持できると言えるのではないでしょうか。

そして、消費電力のバランスが悪い電装カスタムによってレギュレータのパンクなんてのを起こすと、そのダメージはハーネスなのかコネクターなのかわかりませんが、どこかにジワジワとダメージを与えてしまい、今のR25のように原因不明の充電圧不足が起きる可能性が高いと思います。

まあ、普通に考えるとレギュレータが2万や3万kmあたりで故障していたらそれこそクレーム物でしょうし、メーカーも設計時点で走行中に必要な電力はわかっているので、それに対して必要十分な発電と整流を行うための規格で載せているはず。

なので、私のようにバイクを購入してウキウキ気分だけでヘッドライトなどをLEDに交換するより、冷静に判断してノーマル時の消費電力に近い範囲で電装カスタムを行う事と、電圧計などで常にチェックできる環境が望ましいと思います。

S750に取り付けています

R25に取り付けています

なにせ、電気というのはチョ〜厄介なジャンルで、原因を追求するためには一つずつ問題を探る必要があり、ショップなどに依頼すると時間工賃がかなりかかります。

電装カスタムを元に戻したR25とノーマルに少し手を加えたS750。この2台を比較する事で電気の怖さを感じていただけるのではないかと思い、現状をお伝えする事にしました。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
メンテナンス
スポンサーリンク
Tandem 819をフォローする

タイトルとURLをコピーしました