
今回は、RKチェーンの良いところをレビューします
R25の走行距離が15,000kmを超えたので、チェーンと前後スプロケットの交換をしました。今回、選択したRK(アールケージャパン)は、2014年10月に製品リコールの告知をしていましたが、それでもこのメーカーを選びました。
この時の不良品については業界的に有名な話だったようで、当初メーカーは、バイク販売店や部品販売店などからのクレームには中々対応せず、そのために一時期、RKを勧める事をやめていたお店もあった様子です。
お客様各位
平素は弊社製品へ格別のご高配を賜り、誠に有り難く厚く御礼申し上げます。
この度、弊社国内向け交換・補修用ドライブチェーンの一部に、ねじれ不具合の有る製品が混在している事が確認されました。
該当チェーンをアルミ合金スプロケットに装着し使用を続けますと、アルミ合金スプロケット側面に偏摩耗を起こす可能性があります(チェーンの破断につながる症状ではございません)。
厳格な社内テストの結果、鉄製のスプロケットに関しては問題が無い事を確認しております。
つきましては、お客様に安全にご使用頂くため、該当製品の交換・回収措置を実施させて頂くことに致しました。
下表に該当する銘柄・ロットナンバーの弊社チェーンをご購入されたお客様は、恐れ入りますがご購入またはお取付けされた販売店様までご相談下さいますようお願い致します。
該当製品をご購入頂きましたお客様には、多大なるご迷惑とご面倒をお掛けすることとなり深くお詫び申し上げます。
今後、より一層の品質管理体制強化を行い、再発防止に全力を尽くして参りますので、ご理解並びにご協力を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
アールケイ・ジャパンホームページより引用
2014.10.21
アールケー・ジャパン株式会社
それでも、なぜ、RKなのか
特に意味はありませんが、サンスターのスプロケットとD・I・Dチェーンの組み合わせはベタ過ぎるのと、RKチェーンだけが「電着コート(塗装)」を行なっているので錆に強そうなのが決め手でした。
これは、たまたま見かけたブログで、RKチェーン X-XWを装着している方が7年間ノーメンテでも錆が発生しないとおっしゃっておりまして、一気にRKチェーンへと興味が湧いたのでメーカーに聞いてみました。

Rkチェーンは、錆に強いのですか?

弊社のBLとGVは二層コートで錆に大変強い仕様にはなっていますが、チェーンには路面から色々なものが付着します。
細かいスラッジや、融雪剤・凍結防止剤に含まれる塩化カルシウムがチェーンに付着するとまずこれらが錆び、やがてプレートに浸食して行きます。
ですからメッキチェーンであっても定期的なメンテナンスは必ず必要になります。

X-XWとR-XWはメッキなどの仕上げは同等でしょうか。

シリーズ名に関わらす、最初のアルファベットが同じならメッキ等の表面処理は同じです。
これにより、メッキ後のプレートに一般的な塗装より硬い電着コートを施し、しっかりと塗装を定着させ孔を塞ぐことで、耐腐食性を更に向上させています。
そりゃそうです。バイクチェーンは野ざらしで強烈なパワーを受け止めて、スプロケットとも高速でくっついたり離れたりを繰り返すんですから、電着コートと言ってもいつまでも持つ訳はないなと納得しました。
で、チェーンでよく話題になるシールの性能なのですが、これは各メーカーが自分のところが最高って感じで説明しているので比較しようがないし、ま、どこもそれなりにきちんと作っているだろうから気にしない事にしました。
一番下が購入したBL
BL(ブラック)は二層コート処理(一層目に銅メッキ、二層目に電着コート)
GV(ゴールド)も二層コート処理(一層目にニッケルメッキ、二層目に電着コート)の仕上げになっています。
なので、ゴールドがアクセントになっているBL520R-XW 120Lを選択しました。購入先は、Amazon最強と言いながらモノタロウです。そうなんです、物とタイミングによってはモノタロウが意外と安いケースもあるのです。
「カシメる」難しいようですが、用心しながらならそれほどでもです
私は、自分で交換したので「カシメる」必要があり、D.I.D製のかしまる君を購入しました。Amazon最強説を唱える私ですが、このカシメる道具に中華製は避けた方が無難だと思います。
と言うのも、安い中華製の場合、金属の品質が信用できないため、ピンを抜く際に中心がずれていなくても折れる可能性が高いためです。なのでここは、海外で作っているかもですがMade in Japanのかしまる君と言う訳です。
かしまる君の使い方はD.I.D Channelで詳しく説明しています。私もこれを参考に作業ポイントを書き出して工程表としました。
チェーン交換時のポイント
素人DIYで悩んだ事についての素人解説です。そんな疑問点をいくつか紹介します。
- リンク数は、カシメジョイントも含めるの?
- チェーン交換時、スプロケットの交換は必要?
- チェーンに付いているグリスは取るのか?
- カシメジョイントは念のため、もう一つ予備を!(私は2個も…)
- 各締め付け部はトルクレンチを使用
1. リンク数は、カシメジョイントも含めるの?
RKに確認したところ、R25の場合では、カシメジョイントも含めてリンク数は112です。120のチェーンなので9個カットして111+ジョイント1=112です。
RKさんを信用すればいいのですが、私はどうしたかというと、8個カットしてから一度スプロケを通してチェーンをかしめる状態で仮の確認をしました。
もし、短い!となったら取り返しがつかない(ジョイントをもう一つ別のところに足せばいいんですが…)のでそうしました。
で、状態を見ると長さもちょうどいいんじゃないとなって、そのままカシメました。なのでリンク数は113となってます。
まあ、リンク一つ長くても交換直後は結構張っていますし、張り調整で対応できない状態になってきたらジョイントをカットして、もう一度詰めればいいと判断しました。
ちなみにEKチェーンさんのブログで詳しく説明が記載されています。
2. チェーン交換時、スプロケットの交換は必要?
費用の問題もありますが、できれば同時に交換がベストと言われています。すり減ったスプロケはチェーンを早く痛める事になりますよ、と、あっちこっちで言うので同時に交換しました。
それと、使用しているスプロケが新品と比べてどれほど減っているか、まだ使える状態なのか、なんて、手元に新品がないと比較できない話ですので、安心のための交換を選択しました。
赤丸がロックナットです
3. チェーンに付いているグリスは取るのか?
チェーンにべったりと付いてくるグリスを取るのか、取らずに使用するのかよく言われますよね。これ、悩みましたが、どちらも正解だと思います。
グリスを徹底的に落としてから改めてチェーンルブでメンテする場合は、見た目重視と普段から使用しているルブの方が性能が高いと判断しての事ですし、落とさない場合では、余分なグリスをウエスで丁寧に取れば走行中の飛び散りを防げると思います。
4. カシメジョイントは念のため、一つ予備を!(私は2個も…)
これ、やってしまいます、カシメすぎを。ピンを抜くのはカット時に練習できるのですが、カシメるのはこの時が初めてになります。私も片側はベストなカシメ具合でしたが、もう一方をカシメ過ぎてしまい、やり直しました。
5. 各締め付け部はトルクレンチを使用
チェーン交換だけなら問題はないのですが、スプロケも交換する場合、タイヤも外す事になるので。組み直し時には規定トルクで締める事が望ましく、そのためにはトルクレンチが必要です。
DIY交換に関する疑問点は、ざっくりとこんなところでしょうか。
最後のトルクレンチですが、別にプロの整備でもないし、最初のボルト位置にマーカーをして締め付け時にそこへ戻せばいいのかもしれませんが、できれば使用する事をお勧めします。
私が、器用で用心深い人ならいいのですが、カウル脱着で2ヶ所のボルトをポキッ、キャリパーのブリードスクリューをボキッとなど、ついやってしまう癖があるので締め過ぎを避けるためにトルクレンチを使うようにしています。
DIYメンテの最大のコツは最大のコツは「用心しながら」です。気をつけてやればバイクへの理解も深まりますし、ツーリング先でのトラブルにも対処できるスキルも上がります。なので、皆さんも失敗を恐れず楽しくやりましょう。
コメント
リンクの数え方が間違っているような?120はジョイント合わせての数字なので元々カット前は119。8個カットして111。ジョイント付けて112になったはずです。奇数リンクはありえませんので。
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、最初に付いてくるジョイントを含めて120だったんですね。
教えていただけて初めてわかりました。
だから8個カットしてちょうどいい感じだったんですね。
危ない、危ない。もう少しで9個カットするところでした。
記事も訂正しておきます。ありがとうございました。
ちなみに言えば、9個カットのような奇数カットは、できないというか、そうしてしまうと、ジョイントが取り付けれません。奇数カットは、アウタープレートのチェーン進行方向後ろ側のピンを取ることになります。ジョイントはアウタープレートですので、取り付かなくなります。
ありがたい情報をくださり感謝いたします。
私を含めた素人DIYには、貴兄のような専門的な見識が大変役に立ちます。
私自身は興味本位から始めた自己メンテナンスですが、ネット上では私よりも危うい事をされている方もいらっしゃるので有益な情報を「目にする」事が助かります。
何かをしようと思って、ググってもたどり着けないより、知りたい情報が世の中を飛び回っている方が助かります。
今回は、本当にありがとうございました。