巷で出回っている「チタンボルト」について思う事

スポンサーリンク
スポンサーリンク

「チタン」強度はあるけど、剛性は低い

チタンと聞けば、軽い・強い・錆びないのイメージがあり、バイク向きの素材だと思うのですが、市販車でそれほど使われている訳でもありません。

というのも、色々と調べてみるとこの素材は加工や切削がしにくく、素材コストよりも加工コストがかかるため高価になりがちなのが要因かもしれません。

それに同じ太さのボルトだとしたら「強度」は高くなるけど、「剛性」はむしろ、クロームモリブデン鋼でなくとも普通鋼より劣るケースが多いとの事。

この辺りの情報は、本田技術研究所2輪開発センター出身で、ライダーでもあるANDYさんのブログから引用させていただきました。

オートバイで使用される部品と材料の剛性と強度の違いを理解する
一般的に、強度が高いと剛性も高い!逆に強度が低いと剛性も低い! とイメージしている方が多いと思います。間違いではないのですがそのイメージと逆を行く材料がチタンなので分かり難い原因なのだと思います。 この部分を掘り下げてみたいと思います。

素人ながらの、無知ゆえの無謀さ

金属について素人の私もR25に乗り出した時、チタンならいいんじゃない?なんて、何も考えずスタンドフックのボルトをAmazon中華製のボルトに交換したのです。しかも3本で1,140円なんて普通に考えれば安過ぎます。

当時は中国の金属がそこまで信用できないって事を知らず、装飾用に使うにしても、力が掛からないところでしか使えないシロモノなんですよね。

これはAmazonで購入した、同じく中華製のブレーキ・クラッチレバーを下町の金属工場へ持ち込んで加工をお願いした時、「中国の金属は信用できないから、割れると困るので削る事はできない」と、即刻、断られたのがきっかけで初めてわかった事でした。

リフトアップの怖さ

現在、R25もGSXもスタンドフックとボルトでリフトアップしていますが、国産ボルトに交換してもいまだに不安はあります。

R25なら160kg台の車体をM6のボルトで、GSXの場合は200kgを超えるのですが、これをフロントタイヤとM8なんて細いボルトで上げるのは、何度やっても怖いなと思っています。

私が使っているこのスタンドフックもAmazon中華製なんですが、そこそこ厚みがあるのでこれが割れるって事はないかなと思っていますが、これに付いてくるボルトはもちろんの事、中華製。

私の意識の中ではホームセンターレベルだと思っていますので、このボルトを信用して使う勇気はありません。なので、国産のボルトを買い比べて現在はステンレス鋼を使っています。

まあ、本来はL型の受けをスイングアームに当てて上げる方が安心なんでしょうが、これもズルッと滑りそうなんで怖いんですよねぇ〜。

チタンボルトは装飾用? 自己満足用?

SNSで時折、ブレーキローターのロックナットをチタンボルトに交換したとか目にするんですが、信用できるところから購入したチタンボルトであっても、剛性不足が怖い。

また、ANDYさんのブログにもありましたが、ブレーキキャリパーのブリッジボルトをこれまたチタンに交換した場合、これも強度は上がるけど剛性は上がらないので、実際、何も考えずに軽量化だけを目的にすると怖い話です。

兎にも角にも、チタンボルトを購入して使用する時は注意が必要です。特にAmazon中国製は、先ほども申し上げたように素材そのものが信用できないというのが日本の製造業の皆さんの認識であり、事実なので、そんな物を安全上、重要なパーツに使うのはやめた方がいいですね。

あと、ANDYさんのブログで改めて理解を深めましたが、チタンは軽量化できて強度もあるけど、その分、剛性が低い。同じ剛性を求めるならボルト経をアップするか、板物なら厚みを増さないとダメなので、そうなると軽量化のメリットも薄れますね。

では、装飾用に良いのかとなるのですが、こうなるとほぼ自己満足の世界になります。強度が必要なければ高価なチタンボルトでなくともアルミボルトの方がカラーバリエーションも多いし、何より安い。

そう考えると、わざわざチタンを使う必要性って無いなと思いつつ、SNSで目にするたびにちょっと心配しながらこの記事を書いています。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
アイテムYZF-R25GSX-S750
スポンサーリンク
Tandem 819をフォローする

タイトルとURLをコピーしました