抜けなくなって、焦りました…
先日、GSX-S750リアブレーキのメンテナンスをした時、9.5mmのトルクレンチで使えるビットソケットが無かったので、オーバートルクにならないようにと、この怪しいトルクレンチを使って手トルクでパッドマウンティングピンをとりあえず締めました。
で、9.5mmのビットソケットが届いたので、トルクレンチを使って規定トルクで締めようと思ったら、レンチとビットを差し込んだソケットが長すぎて抜けなくなりました。
差込角9.5mmのレンチがマフラーに当たっています
最初からちょっとキツイかなと思いつつ、無理矢理入れて締め終わってフリー方向へ戻して、その挿入ポイントで外そうとコネコネしているとギアが回ってしまいハンドルがフリー方向に… ここから正回転で戻すにはボルトを増し締めする事になる。やばい!
そう思い、他にどこか抜けないものかと、さらにフリー方向に逃したもののこれも抜けず、しばらく悩んだ末に仕方がないのでマフラーの固定ボルトを緩めてなんとか脱出させました。
最初からビットが付いているソケットならいけるかも
ビットとソケットを組み合わせると高さが出てしまうので、何か良いものはないかとアマゾンをさまよっていたら、TONEのショートヘキサゴンソケットが目に止まりました。
この高さならいけるかもと思ったのですが、これ差込角が6.35mmなんですよ。トルクレンチは9.5mm。そうなると、また変換ソケットをかます事になり高さは解消されない。
💡⁉︎ そうか、じゃあ6.35mmトルクレンチを購入すればいいじゃん。と思い、まずはトーニチのホームページで商品を検索。すると、あるにはあったのですが、計測できるのが15N-mまでのものしかない。
パッドマウンティングピンの規定トルクは17N-mなので、軽締めでもいいかと思ったのですが、それじゃトルクレンチの意味がない。で、探して購入したのが冒頭のMade in Taiwanの物でした。
色々とあります、Amazon中華製トルクレンチ
このPWTは自転車用の工具みたいで、チャリラーの皆さんの中ではそこそこ知られているようです。デリケートなカーボン素材をボルトで締める時のレビューも参考になりました。
Amazonで「6.35mm トルクレンチ」で検索すると、もう一つ怪しげなものがヒットします。実はこれ中国製のようで、以前、どこかのネットショップで同じような物を買った事があるんですが、実物を見てビックリ。なんと、最初からヘッドが傾いていました。
注意!:BIKE HANDとは全く別の「Garage.com」というブランドのトルクレンチです
こんなクオリティの商品を平気で販売してくるのが中国なんですよ。方やPWTは台湾製。スクーターレースが盛んな台湾では性能を上げるためのカスタムパーツも多く、関連する工具も信用できそう。しかも親日家も多い。そう思って、迷いなくこいつを選択しました。
早速、使ってみました
見ていただければわかるように、明らかにマフラーとの間のスペースに余裕があり、ソケットを差し込んだままでも脱着は簡単。
で、レンチそのものはどうかと言うと、今回は17N-mと2.5N-mで締めましたが使用感も良く、作りも以前の中国製とは違い綺麗な仕上りで、持った感じもずっしりと重く「えっ、これで3千円?」と思ったほどです。
中国と台湾の比較
実際に締めてみると小さなトルクの場合、バネが緩く「カックン」はわかりにくいのですが、17N-mで締めた時はその感触もよくわかりました。
あと、Amazonのレビューでは公正証書が付いてきたなんて話もありましたが、今回の物には付いていませんでした。ですが、仮に付いてきたとしても「どこで検査したの?」って事であまり意味はありません。
なので、一応メーカーの商品説明を信じるしかないのですが、販売ページでは次のようになっています。
- 差込角:1/4インチ (6.35mm)
- 測定精度:4%
- サイズ:約275mm
- 重量 :約590g (本体のみ)
- セット内容 :本体、説明書、ブローケース
- 生産国:台湾
- 備考 :逆ネジの測定はできません。
個人的評価:⭐️⭐️⭐️⭐️☆
他に6.35mmのトルクレンチとしてはSK11ブランドの物や、
中国製ながら、管理された大きな工場で作っている事をアピールしてくるDuraTechというブランドもあります。
ここは一度、タイムセールで精度はあまり関係のないコンビネーションスパナを買った事がありますが、やはり中国製という出来栄えだったので、トルクレンチに関しては避けました。
今回購入したPWTは、これまで購入してきたAmazon中華製の工具よりもクオリティは高く、この値段にしてはなかなかのモノです。
日本製の専用工具と比較すると大人と子供ほどの差はありますが、3,000円ほどで買える点と中国ではなく台湾製という事を考慮すれば、私的にはありだと思いました。
なので、⭐️で評価すれば4個なのは、すぐにレビューをお伝えしたいと思わせるほど、想像以上に商品が良いと思ったところです。
☆1つは、あくまでもブランドが謳う精度なのでどこまで信用できるかわからない点と、日本の高い技術力と細やかな仕上げの差で満点とはなりませんでしたが、日本を除いたアジア工具選手権でもあれば、コスパ的にトップを狙えるんじゃないかと思います。
左:PWTレンチ 右:トーニチレンチ
これで差込角6.35mm・9.5mm・12.7mmの全てのトルクレンチが揃いましたので、バイクにならどこでも使えます。細かな作業時には御三家に登場願って、サクサクとメンテナンスしていきたいと思います。
左:TONEビットラチェット 右:E-Value 6.35mmレンチ 手前:PWTトルクレンチ
これが、我が家の新御三家です
その他の画像
新入りメンバー
TONEショートヘキサゴンソケットも中々使いやすく、
しっかりとした作りは、さすがって感じですね。
TONEショートヘキサゴンソケットセット
ソケットをホールドするのと同じボールがあり、この作りがTONEのいいところ。
大きさの比較
E-Value製:6.35mmのレンチと比較して、それぞれの大きさを比べてみました。
全長の違い
左はTONEショートヘキサゴンソケット。
右はビットとソケットを組み合わせたもの。
これだけ全長が違います。
2箇所予備があります
TONEショートヘキサゴンソケットには予備の差込口が2つあり、
自分好みのものを追加できます。
Made in Taiwan
ケースは若干チープですが、まあ、輸入工具としてはこんなものでしょう。