楽勝と思った、スイッチのメンテナンス
前回、作戦1「純正ヒューズの交換」と、作戦2「漏電を疑ってみる」をやっても結果が出ない充電電圧なのですが、ヘッドライトをハイビームにしてロービームに戻したら14.1Vまで上がった経緯があったので、スイッチを清掃し接点復活剤でメンテナンスしました。
YZF-R25のスイッチ自体の取り外しは簡単で、ハンドルに固定されているボルトを外し、パカっと開けた状態がこれです。
で、中はどうなっているかと見ると、左の方(ハンドル上部になる方)にハイ/ロービームの切り替えスイッチがあり、右の暗い方(ハンドル下部になる方)はウィンカースイッチがあります。
細かなところを見ていくと、この何気ない金属板で配線を押さえていますが、これ以外にも複数の束になった配線を通すための知恵が隠されています。またネジは、止めるだけでなく配線を押えるパーツと共締めになっていたりもします。
しかも、後から理解したのですが、ここだけ配線を剥いている理由がそこにはあり、この位置が微妙にズレるとハンドルにピッタリと密着できなくなります。このような工夫が各所にあり、先人の苦労が垣間見れる世界だなと、スイッチを見て思いました。
では、メンテナンス開始
ネジを外さず、この状態で接点復活剤を吹きかけてもいいかなとは思ったのですが、ここにはスイッチの役目をするパーツと接点が組み合わさっているので、やはりバラしてポイントに吹きかける方が良いと判断し、全て外しました。
ロー/ハイビーム・パッシングの接点には、パーツクリーナーで清掃後に復活剤を吹きかけましたが、唯一、接点復活剤とグリスを使い分けたのがウィンカーのスイッチ部分です。
一見、単純な作りに見えますが、ここの作りはまるで「からくり人形」のようで、その動きを維持するために小さなボールとスプリングが組み合わさっていたり、ウィンカースイッチを固定しているネジも重要で、閉めすぎると戻らなくなります。
何より、後々組み立てるときに重要なポイントになるのがこの2か所です。最初の写真は清掃・メンテナンス前の取り外してすぐのものです。
上部のところはコードで保護された配線を取り込み、結束バンドでスイッチ本体と固定しているのですが、この位置を当初の位置と変えない事が重要です。
もう一つは左の黄色丸印のところです。ビニールコードで保護された配線を、ここでは裸にしています。その理由は、まとまったままではスペースに収まらず、バラけてくれないと次のロー/ハイビーム側へ配線を回せないからです。
これが、私が最初につまづいた写真です。清掃・メンテ後の写真ですが、配線取り込み位置でバラけた配線が見えているので、送り込みが足りていません。
そのため出口ではカバーでまとまった配線が出てしまい、丸印のところでカバーがあるため配線位置が自由にならずかさばる要因となり、結果、ハンドルに取り付けができなくなりました。
この理屈を理解するのにかなりの時間を要して、固定しようとすると浮き上がってボルトが届かないとか、収まったと思ったらウィンカースイッチが右だけ動いて左はダメとか、そのスイッチが戻らないとかと、悪戦苦闘した訳です。
こんな小さな部品の塊の中に先人の知恵がぎっしりと詰まっているんだろうなと思うと、バイクを作った人って偉い!と感心させられましたよ。
で、効果の程は?
これもですね、残念ながら原因ではありませんでした。ロー/ハイビームスイッチをガチャガチャと何度やっても変化はなし。走行しての電圧もこれまでと変わりなく、13.9Vで頭止まり。
でも、翌日にバッテリーの静的電圧を測ると12.9Vと、かなり新品に近い状態を維持しています。
この静的電圧はかなり長い期間維持しており、交換したのが昨年の12月で、まもなく3ヶ月を過ぎようとしていますが、走行中の電圧は低めだけど一応充電はされている状態で原因は全くわかりません。
なので別の要因を探りながら、このまま騙し騙し乗り続ける事にしました。というか、それ以外選択肢がありません。
で、次の作戦として「電気をきちんとお家に返す」アーシングをやってみようと思っています。これ、以前一度やっていて、その効果が実感できず配線をやりかえた時に外したのですが、再度チャレンジです。
というのも、バッテリーのマイナス端子をたどっていくと、車体メインハーネスに繋がっているようなので、そこから先は配電図を読み解かないと無理じゃない?となって、0.1Vを追い求める立場としては、じゃ、とりあえず素人ができる事として、もう一度と思ったのです。
兎にも角にも、このような車体の状況下でやってみて効果はあるのか、無いのか? それを次回はご報告いたします。
あと、同じような悩みを持つ方がいらっしゃいましたら、ヒントをくださ〜い!