調子に乗って、こんなのを潤滑に使ってしまったら…
サイドスタンド。カコン、カコンと気持ちよく上がっている時はメンテナンスなんて考える事はないのですが、1〜2年ほどすると徐々に動きが渋くなってきたりします。
で、何らかの油分を補充してやると復活しますが、この時、シリコンを吹き付けてしまうと、油分とホコリ、それに水分も加わって乳化し、固着の原因となります。
なのでシリコンは絶対にダメなんですが、バカで無知だった当時の私は、机の引き出しの動きが悪いところへ吹きかけたシリコンスプレーの凄さに感動して、全ての鍵穴やサイドスタンドに吹きかけた事があります。
結果、数ヶ月ほどしてメインキーが回らない事態が発生し、スタンドも同様に尋常じゃないほどに固着して上げ下ろしができない状況になりました。
バラして本格的にってじゃない場合にオススメ
この時、スタンドをバラして研磨して、グリスにはエーゼットの「極圧有機モリブデングリス ウレアベース」を使いました。
安くて性能も良いという事であちこちの潤滑に使っていますが、簡単に済ませたい時には、今回ご紹介しているこれが一番。
これ、何が凄いかと言うと、吹き付けた時は液状なのですが、隙間に入り込んでその後固形化するんです。
なのでスタンドを動かしながらパーツクリーナーとブラシで汚れを落とし、乾燥させてから可動部の隙間に丁寧に吹き込めばOK。
理想は固形のグリスなのですが、バラすという作業をしなくても簡単にグリスアップができる点では優れています。
値段は少しお高いですが、1本あれば数年は手元にあると思いますし、スタンド以外にもペダルやその他、可動部の潤滑に使えるので便利です。
実際、私も購入して1年になりますが、まだズッシリと重さを感じるほど残っています。
サイドスタンドにも愛を
サイドスタンドって普段からあまり気にもしないところですが、露出している上に車体の下という事でかなり厳しい環境にあるパーツだけに、こまめにメンテナンスしてやらないといけないんですよね。
ただ、あまりベタつくケミカルだとホコリを吸着しやすくなるし、ある程度の持久力もなければいけませんので可動部にはVGを使っていますが、スタンドのバネにはエーゼットのCKM-001を使っています。
金属接触面などを長期間潤滑してくれるのに、非常にサラッとしたオイルでありながら破断にも強い性能があり、ベタつかないので工具のメンテにも使っています。ワコーズならメンテループに当たるような製品です。
やはり、ワコーズはいい製品なんですが高いので、ここはエーゼットでいいかなと思っています。
バイクを洗車したり、汚れを拭いたりするついでにスタンドにも愛を与えるという事で、簡単に潤滑できるこの方法が楽で便利かなと思います。