親父ライダーになって、できなくなった7つの事

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16歳で免許を取ってから数十年、振り返ってみると

今は、親父ライダーとして毎日バイクに乗る事が楽しいですし、乗っていると意識は当時のまま。しかし、どうしてもできないなと思う事がたくさんあります。

初めて乗ったのはスズキのGS400。あのフレーム剛性の弱い、貧弱なタイヤを履いたバイクでもかなり無茶な乗り方をやっていたな〜と思うのですが、全ての性能が上がった今のバイクでも、この歳になるとなぜかできません。

そんな事を思い出したので回想録としてまとめてみました。

その1:ブリッピングシフトダウン

これは今でもやっていますが、当時、九州の福岡、飯塚から大阪に働きに来ていた2歳年上の人と出会って、その人が九州ではバリバリのバイク乗りというか、地元の暴走族を相手に走りを競い合っていたようで、かなり上手でした。

そんな環境でかなりテクニックを磨いていたその人に、「シフトダウンする時にはアクセルを煽って回転を合わせるんよ」と教えられ、後ろに乗ってその感覚を見習いました。

ネットなんてない時代だったので、この人と出会ってなかったら今でもできていなかっただろうなと思うと、非常にありがたい事でした。

その2:ステップゴリゴリ

地元で「ここ! ここが見せ所!」というカーブがあり、そこをステップを擦りながら火花を散らして走り抜けるのが流行っていて、私もその一人でした。

あれた路面。グリップの弱いタイヤ。今のようなバンクセンサーなんて関係ない固定されたステップ。その上、夏はサンダルにTシャツとジーンズ。冬でも軍手で走っていましたから、今思えば、かなりの無謀ぶり。

ですが、今は絶対に無理。「もし、滑ったら」、「もし、コケたら」と、まるでジェットコースターに乗れなくなったオヤジのように、怖さが先に立ちます。

その3:アクセル全開

R25に乗り出して慣れた頃、「これのアクセル全開ってどんな感じかな?」とふと思い、信号待ちからフルアクセルで加速しました。

2速に繋いだ時に軽くフロントが浮くほどのパワー。これは当時、中型限定免許で乗っていた400ccでは無かった経験です。

でも、3速にアップしたところで終わり。

なぜか? 

法定速度厳守ですし… と言うより、速度に老眼が付いていけないので、前方から何か出てきたらムリと思ったからです。

その4:ハングオン(ハングオフ)

大阪で「走りに行く?」は、阪奈道路がメインでした。無料だし、カーブもきつい。路面は結構荒れているけど、上りと下りの両方で鍛えられる道でした。

毎週というか、暇さえあれば阪奈。思いっきり突っ込んで行ってフルブレーキでシフトダウン、腰を落としてハングオンって感じなんですが、今は、できません。

だって、そこまでしないと曲がれないのではなく、そこまでして曲がる?と考えちゃうので恥ずかしくてできない。

その5:アクセルターン

砂利道でよく練習しました。バイクを倒してアクセルを煽り、クラッチをミート。

ですが、今はやろうと思わないです。なぜなら「クラッチ壊れる」、「タイヤ減る」しか頭になく、無茶はできません。

その6:ウィリー

16歳の頃の原チャリスクーターでも簡単にウィリーしていた時代ですから、あっちこっちでウィリーしていましたが、今では「クラッチにダメージが」と、これもお金がかかる事は避けたい気持ちが強く、試そうとも思いません。

その7:ブレーキターン

今のバイクにはABSが付いていて、キャンセルできる場合以外はロックさせる事は難しいのですが、当時はそんな洒落た機能なんてないので、ザーと滑らせてターンを決める事はそれほど難しい事ではありませんでした。

R25はABS付きなのでできませんが、できたとしてもやりません。

だって、タイヤが… コスト意識が強し。

親父ライダーになって思う事

10代の頃は趣味の乗り物でしたが、今は通勤の足でもあるし、趣味でもあるので目的が変わるとバイクとの付き合い方も変わってきますね。

それにビッグスクーター時代に転倒して鎖骨を折っていますので、やはり「コケる」事に恐怖はあります。

なので、安全第一がモットーなのですが、時折、10代の意識がふっと出てきてコーナーにギリギリまで突っ込んでいく自分も混在するので困ったもんです。

そんな事を思わせる乗り物がバイクなんでしょうが、そこが車には無いところだし、乗っていて楽しいところだと思っています。

これからも「久しぶりにウィリーやってみる?」とかの誘惑に負けずに、こまめにメンテナンスをしてゆっくりと走ります。

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