BMW G 310 Rを試乗してきました
本当はG 310 GSを試乗したかったのですが、あいにく乗れるのはG 310 Rしかなく、エンジン・シャシーは同じなので、そのフィーリングを試してみようとBMWディーラーへ行ってきました。
この車両の製造は、BMWが提携するインドの「TVSモーターカンパニー」が行っておりますが、生産技術や品質管理については、BMWの本社ミュンヘン工場と同じ手法を採用しており、同等のレベルを保っていると言われています。
そんなBMWの威信をかけた1台のバイク。どんな味付けがされているのか。東南アジアや南米といった「新興国」に向けたメッセージを感じるために、まずは乗ってみないとその味付けがわかりません。
現在の愛車とスペックを比較してみます
今回、試乗したG 310 Rは、普段乗っているR25とどう違うのか。また。単気筒と2気筒の違い、排気量の違いはあれど、エンジンの出力特性による街乗りの雰囲気がどうなのか。
そんな自分の感性を納得させるために、あえて比較してみました。
G 310 R | YZF-R25 | |
エンジン | DOHC水冷単気筒 | DOHC水冷2気筒 |
排気量 | 313 cc | 249cc |
最高出力 | 25 kW(34PS)/ 9,500 rpm | 26 kW(35PS)/12,000r/min |
最大トルク | 28 Nm / 7,500 rpm | 23 Nm/10,000r/min |
タイヤサイズ フロント | 110 / 70-17 ラジアル | 110 / 70-17 バイアス |
タイヤサイズ リア | 150 / 60-17 ラジアル | 140 / 70-17 バイアス |
車両重量 | 159 kg | 167kg〈ABS車170kg〉 |
フロントブレーキ | シングル 4ピストン | シングル 片押し2ピストン |
リアブレーキ | シングル シングルピストン | シングル シングルピストン |
ETC | ETC2.0 | 標準装備なし |
ガソリンタンク | 11 L ハイオク | 14L レギュラー |
G 310 Rはキャリパーがゴールドでラジアルマウントされていたり、フロントサスペンションは倒立式で、こちらもゴールド仕上げを採用しています。
ラジアルマウントされたブレーキと倒立フォーク
ゴールド仕上げのリアブレーキキャリパー
こういった「パッと見て目に入ってくるところ」は高級感もあり、さすがBMWだなという印象です。
ただ、走りには関係ないけど気になる点が… クランクケースの「BMW」の刻印が、「どや! ビーエムやぞ」と言わんばかりに少しでかい。
同様に、フォントの関係なのか、文字がちょっと大きすぎるのか、なぜか安っぽく見えるディー・オー・エッチ・シーって、こんなところに要ります?
もし、このバイクを所有したら洗車の度、メンテナンスの度にこういったところに目が行くので、私なら毎回、気になってしまいますわ。
さて、走りの実力と印象は
単気筒と2気筒の違いもあるので、排気音についてはかなり好みが分かれると思います。ユーチューブやメーカーサイトで音を確認できるのですが、やはり、実車に乗ってみないとその質感はわかりません。
クラッチをつなぎ走り出してみると、車体がこれまた軽い。R25も軽いと言われているけどG 310 Rはそれより軽く感じます。アイドリング時には頼りなかった排気音も、回転数を上げるに従っていい音で唸ってきます。
で、普段と同じようなアクションとリズムで乗ってみると、回転数が上がるにつれての加速感が全く違います。馬力としてはそれほど差がないにも関わらず、「フロント浮くんじゃないの」と思えるほど押し出されていく感覚。
回転数で加速していくR25と違い、馬力で劣るG 310 Rがトルクで5 Nm上回るだけで、これほど加速感に違いが出るのかと正直ビックリしました。
車体の軽さとエンジンレスポンスの良さで、街中ならクイックにどこからでも加速して走れるバイクでした。
本当に乗りたかったのはG 310 GSなんですが…
この、グラマスな車体に憧れます
実際に跨らせてもらいましたが、フロントとリアのサスペンションのストロークが増えて、フロントタイヤのサイズもアップした事によりG 310 Rではベタ足だったシート高が、かかとが上がるほどの違いが出ます。
エンジンは同じなので走行性能に差はないのですが、実車を目にしたら、やはりこのG 310 GSの方がコスパ的にもいいバイクだと思ってしまいます。
現在、我が家では購入に向けて嫁さんを説得中です。